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★5 シェアしたがる心理(2019/03/23

 ざっくばらんにいうと、電通の中の人が、電通研究所の出しているレポートをざっくりと噛み砕き、更に他の文献も引用しつつ最近のSNSにおける「シェアしたがる心理」を解説する本です。

 

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

 

 


 最近人をイベントや定期の集まりに呼ぶためにはどうしたらいいかを考えたりします。特に子育ての集まりは、少子化に伴って将来的に人が減るのは見えているし、子供が育つとともにそのグループを巣立っていくため、非常に人が流動的なのをどうにかしなきゃならない。子供が大きくなってもつながってもらえる場所にするのは今度考えるとして、とにかく来てもらう、知ってもらう、入口になるにはどうしたら良いものかと考えていました。
 本書はSNSと物の消費のメイン層である中高生(青年)がSNSにおいてどのような動向を見せているかをメインに論じています。

 さて、昨今コトはシェアするために消費されていると書かれていました。盛るためにコスプレしてハロウィンパーティーに行く、シャレオツパンケーキを写真取るためにわざわざ出向く…など。
 コトは「わたし」を作り上げる源。SNSで公開したりリツイートしたりシェアしたタイムラインが「わたし」の象徴ーーなるほど若い人はそんなことを考えてるのか!調査資料から見えてくることは、実に面白いです。
 一方で「消える、盛れる、ライブ」というキーワード。消えゆくも儚い思い出は「気軽さ」。SNS利用の原動力でもあると。

 本書の主題は上記のことなのですが、その他にもSNSで誰に影響を与えられるか、誰に与えるか…などの調査資料もたくさんあります。むしろ我々中高生を相手にしないクラスタにはそちらのほうが有用でした。SNSをただ更新しているだけではだめなのだ、と。
 とか言いながらあと10年したらこの消える盛れる世代が親世代となるのです。その時どんなサービスやSNSが隆起しているか予想はつきませんが、私自身が10年前からEvernoteやTwitterFacebookを使ってるあたり、そうそう若かりし頃から使っているコンテンツはあんまり変わらないのかもしれない。つまり今に備えることは未来に備えることだな、と思い、マーケティング戦略の深さと速さが勉強になりました。
 というわけでSNSを使って集客してみたいけど今ってトレンドどうなってんのよ!よくわかんねえよ!って方への入門書になると思われます。あとは広告会社の研究所レポートも読んで知識アップデートしていきましょう。