いろいろなことに挑戦する記録

二児のワーママ、人生を合理的に進める記録

【書評】★3.5 発達障害のすごい仕事術

まずは最後にある精神科医の書評を読もう。
そこの最後に書かれているが、筆者はおそらく発達段階の中でも軽度のものなので、発達障害と銘打ってはいるが、全員ができるわけではないので注意。
それから目次を読みましょう。
そして参考になる場所を読みましょう。
参考にならなそうなら、そのまま本を閉じましょう。

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術

この手のノウハウ本は本書を皮切りに次から次へと出てきているようにみえる。この本より前にも出た似たような本もある。つまり、発達障害の方々は恐ろしくたくさんの困難を抱えてひっそり隠れて生きてきたのだろう。(もちろん健常者もそれなりに苦労をしユニークな解決方法を見つけるのだろうけど)
ただ発達障害でなくとも、なんとなく強者中心社会に馴染みづらく、飲み会も参加したくないと思っている人には、認識をかえるのに貢献する本かもしれない。

本書は筆者の失敗をもとに書かれたノウハウ本である。同じく発達障害がある同志に、社会の落とし穴に落ちてほしくないから書いたとあった。強い人たちのように社会適合をできないものでも、無価値ではないし生きている意味はある。表彰台に登れなくても自分のスピードで走り続ける必要がある。そのための本になればと書かれていた。その本に、私は筆者の優しさを感じた。

世の中の自己啓発本を含む大抵のものは、誰でも強いものと同じようにやれば強くなるというノウハウ本だが、この本は弱いものが強くなるためてはなく弱いなりに工夫して生きていく本である。
誰もが皆強く生きていけるわけではない。苦労はあるだろうが社会で生きていくための、ほんの少しの小手先のアイディアをこの本から貰えるだろう。