いろいろなことに挑戦する記録

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【書評】★3 業務デザインの発想法

 変えたい仕組みがある。それはどこの場所で働いてもはじめの1ヶ月はそう思った。というか使いにくい。よくこんな使いにくいシステムを黙って使ってられるな、と思ったほどである。

 

業務デザインの発想法 ~「仕組み」と「仕掛け」で最高のオペレーションを創る

業務デザインの発想法 ~「仕組み」と「仕掛け」で最高のオペレーションを創る

 

 


 組織には往々にして、長く引き継がれてきた業務がある。病棟看護師時代は業務係というものがあり、毎年何かしらの改善があったが、あの時は今思い起こせば楽しかった。こう仕組みを変えるとこう楽になる、このような結果が得られた、というのに快感すら覚えた。
 しかしまた転職し、新しい組織の部族ルールに戸惑いすら覚えている。貧乏組織に就職したから仕方ないが、財源がなく、福祉なので監査のための紙、紙、紙。ペーパーレス化時代に逆行する行政。ひたすらにやりやすいようにかえるしかないと思った。
 そんなときに出会ったのがこの本である。本書は『実際にバーガー店を開くにあたって、予想される業務とトラブルを流れに沿って解説する本』である。そして、ノウハウ本でありつつもどちらかというと理論本である。
 そのため、実際に私が職場で働いていて使えるな、と思ったところは多くはないが、これはこう工夫して使えるな、など自分なりに考えながら読むことができた。
 仕事と業務改善の両立は正直難しい。時間もないし、何より主観が入るからだ。私が考えたことが万人受けする絶対に正しくやりやすいとも限らない。
 この本を参考にしながら、業務に関わる人全員の意見も聞き、妥協しつつも変えて行かなければならない。

 そうでない限り、我々は紙の海とスタンプラリーにおぼれてしまうだけになってしまうのである。