いろいろなことに挑戦する記録

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★5 天正遣欧少年使節(プライムビデオより)

 

 タイトル通り、天正遣欧少年使節の話である。よく日本史の戦国時代のあたりに出てくる、クリスチャンの少年たちがローマに派遣された事実をフィクションも交えてドラマ化したものである。


私は高校時代、受験のため世界史を選択したが日本史は選択しなかった。歴史にもそこまで思い入れもなく世界史と日本史を同時並行的に考えたことがなかった私には、このドラマを観て今更ながら天正(およそ西暦1580年くらい)という時代のアツさに驚いた。

日本で言えば、戦国時代の始まり。信長が天下人となったあと、明智光秀に打たれ、その後豊臣秀吉が天下を取った。

ヨーロッパで言えば、スペインポルトガル大航海時代。世界各地を船で渡り、植民地を広げていた。日の沈まない国の黄金時代でもある。イタリアではルネッサンスバチカンも免罪符を配り始めたほどに贅沢にお金がついていかなかった頃だ。

さらにキリスト教史においても、アツい。天正よりは少し早いが1517年にはマルティンルターによる宗教改革が始まった。ローマ教会はこれを嫌い、カトリックのさらなる布教とともにプロテスタントの弾圧迫害が行われた。

これらの時代背景をベースとし、4人の男子たちが命がけで長い航海をする史実に基づいたフィクションである。


このドラマは10話程度。日本人が作りがちなお涙頂戴ものとはまた別で、淡々と進んでいく。しかし主題と言える「キリストの愛とは何か、自分を信じて進むとはどういうことが」を常に力強く問い続けている。

今でこそ誰でもオンラインで聖書を手に入れられ、イエスが神の御子でありこの世に神の言葉を伝えるために人となられたこと、またどのように語りかけたかを簡単に知ることができる。

しかし当時で言えば活版印刷が流行り始めた頃。外国語の聖書自体が異端であった。おいそれと知れることではない。

少年たちは、この主題の疑問を、そしてそれぞれの思いを胸にローマ法王に会いに行くのであった。


彼らが航海から帰ってきたときには秀吉の時代であり、クリスチャンは棄教を求められていた時代だった。長崎の二十六殉教者が有名だろう。

アナザーストーリーとして、4人の男子の帰国後のことも取り上げられているのでぜひその動画も観てほしい。日本でも相当な拷問がかけられたようだ。このあたりはマーティンスコセッシ監督のサイレンスを観たいものである。迫害されている中でも自分の信じるものを信じ続けることには心の底からの決意と勇気がいる。ブレない軸。それは神の愛。そして、天国への希望。

今現在でも様々な場所でクリスチャンが迫害されている。中国、トルコ南東部ーーその方々の救いを祈るとともに、もう一度自分にも、迫害されてもなお喜びを持てるか問いかけたい。

そしてそう、答えは私が出すのではなく、私が答えに導かれるのである。


p.s

ローマ法王の謁見シーンは泣いた。腐敗ヤバすぎる。

野岳の目ヂカラすごい。

華美すぎる日本服に草

イケメン見ると死んでしまう。

スペイン語ポルトガル語で話すべきところが全部英語なの草